最近、インスタグラムで見かけるケロッグのオールブラン。
「便秘が治った!」などの声も多いようで気になっています。
そんなオールブランが、
便秘解消など、腸内環境の改善をもたらしてくれる要因が、発酵性食物繊維です。
でも、初めて聞いたときは、
発酵性食物繊維っていったい何なの?って感じでした。
今日は、発酵性食物繊維についての話です。
食物繊維について
発酵性食物繊維の話に入る前に、食物繊維について説明する必要があります。
食物繊維とは
食物繊維は、主に植物などに含まれる人間には消化できない成分のことです。
昔は体に不要なカスと考えられていましたが、現在では、体に良い効果をもたらすものとして、5大栄養素(糖質、脂質、たんぱく質、ビタミン、ミネラル)に続く、第6の栄養素とされています。
5大栄養度に「食物繊維」と「ファイトケミカル」を加えたのが、「7大栄養素」です。「食物繊維」も「ファイトケミカル」も体にとって、とても大切なものです。
1.糖質
2.脂質
3.たんぱく質
4.ビタミン
5.ミネラル
6.食物繊維
7.ファイトケミカル
文部科学省の「日本食品標準成分表」では、炭水化物の一部として記載されます。
《糖質》
人間の消化酵素で消化できる
エネルギーとして利用する
《食物繊維》
人間の消化酵素で消化できない
腸のクリーニングをする
食物繊維の分類
食物繊維は、水に溶けるか否かで不溶性食物繊維と水溶性食物繊維に分類されます。
・腸の蠕動運動を促し、便秘や痔の予防に効果がある
・有害物質を体外へ排泄し、大腸がんの予防に効果がある
・胃に留まる時間が長く、糖質の消化吸収のスピードを遅くする
(血糖値の急激な上昇=血糖値スパイクを防ぐ)
・腸壁からの余分なコレステロールの吸収を防ぎ、便とともに排泄する
・余分な塩分を食物繊維が排泄し、むくみを解消する
・有害物質を吸着して排泄するため、腸から吸収される有害物質が少なくなり、肝臓や腎臓の解毒にかかる負担が減る
・腸内の善玉菌を増やし、腸内環境を整える
発酵性食物繊維とは
ここで、発酵性食物繊維の話に戻ります。
発酵性食物繊維とは、不溶性/水溶性食物繊維と並ぶ、分類の1つなのかな?と思ってしまいますが、発酵性食物繊維の「発酵性」とは、食物繊維が持つ「発酵する性質」のことを指します。
食物繊維は、基本的には、体内で消化することはできませんが、一部は、発酵して、善玉菌のエサとなります。
「発酵性」は、主に水溶性食物繊維が持っている性質ですが、
まれに、不溶性食物繊維でも、「発酵性」を持つものもあります。
そして、大切なのは、発酵性食物繊維が発酵する過程で「短鎖脂肪酸」を作る、ということです。
この「短鎖脂肪酸」が便秘が改善したり、体の不調を取り除いてくれる役割を果たします。
「短鎖脂肪酸」とは
では、発酵性食物繊維が発酵するときに作られる「短鎖脂肪酸」とは何でしょうか。
短鎖脂肪酸とは、分子に含まれている炭素の数が、6つ以下の小さな脂肪酸のことです。酢の主成分である酢酸や、バターの主成分である酪酸が短鎖脂肪酸になります。
中鎖脂肪酸や長鎖脂肪酸より短いので、腸から吸収されるとすぐに液状化します。
「短鎖脂肪酸」の働き
では、ここから、「短鎖脂肪酸」の働きをみていきます。
大腸の蠕動運動を促進して、便の排泄を助ける
発酵性食物繊維を積極的に摂ることで、発酵性食物繊維をエサとして善玉菌が増え、同時に、短鎖脂肪酸によって蠕動運動が活発になって排便が促された結果、善玉菌優位の良い便がたくさん出るようになります。
小腸内を弱酸性に保ち、殺菌作用をもたらす
小腸は、外から体内に入ってくる異物に最も多くさらされている場所なので、短鎖脂肪酸により小腸内が弱酸性となり、殺菌作用が増すことで、多くの病気の予防効果が期待できます。
内臓の粘膜を増やし、炎症やガン化のリスクから守る
短鎖脂肪酸の97%は大腸で吸収され、全身の粘膜を守る粘液の材料となったり、大腸や小腸の粘膜を増やしたり、胃粘液も作ります。粘液でしっかり守られたり、粘膜が増えると、炎症やガン化のリスクが減ります。
腸内を酸性にして、悪玉菌が増えるのを抑える
食物繊維をエサとして、善玉菌が増えるだけでなく、腸内が短鎖脂肪酸により、酸性に傾くことで、悪玉菌が棲みづらい環境になり、より腸内環境が良くなります。
「短鎖脂肪酸」が不足するとどうなるか
短鎖脂肪酸は全身の粘膜を覆う粘液の材料になっています。
粘液は、細胞を保護したり、殺菌したりする役割があるので、粘液が不足すると、胃炎や鼻炎、ドライアイ、あるいは、風邪など、さまざまな不調が引き起こりやすくなります。
「発酵性食物繊維」はどうやって摂るの?
ケロッグのオールブランは、小麦ブラン(外皮)の食物繊維を原料にした商品で、アラビノキシランという発酵性食物繊維が豊富に含まれています。
その含有量が、全粒粉小麦の約4倍(ケロッグ調べ)だそうで、
便秘解消、腸内環境改善効果が顕著に表れていると考えられます。
そんな方には、寒天がおすすめです。
詳しくは、こちらの記事をお読みください。
食物繊維を摂りたいなら寒天がおすすめ。2週間、粉寒天を1日30g食べ続けてみた結果。
そのほか、
・リンゴ、キウイなどの果物類
・大麦、玄米、オートミールなどの穀類
・わかめ、昆布などの海藻類
・玉ねぎ、ゴボウ、こんにゃく、アボガド
に含まれています。
まとめ
便秘を解消するには、食物繊維だけでなく、有用菌(善玉菌)も同時に摂取しなければなりませんが、発酵性食物繊維が善玉菌のエサとなり、善玉菌を増やしてくれるので、「オールブランを食べるだけで便秘が解消した」という声が多くなっているのかもしれません。
「短鎖脂肪酸」は、最近、注目のワードなので、押さえておきたいですね。
(砂糖とグルテンが入っているので、私は食べていませんが…)
こういう「私はしないけど系」を、わざわざ口にしたり記す奴は、本当に性格が悪い自分大好き人間だから、便秘より厄介だよ…
わざわざ言わなくていいことを言うから、人を傷つけてることに気がつかないし。
ブログをお読み頂きありがとうございます。
ご指摘ありがとうございました。
この文章を見て不快になる方や、傷ついてしまう方がいるということを
考えずに記してしまったことを反省しております。
こちらの一文は、消去いたしました。
他にも、まずい表現等ありましたら、また教えてください。
よろしくお願いいたします。