食物繊維を摂りたいなら寒天がおすすめ。2週間、粉寒天を1日30g食べ続けてみた結果。

前回の記事で、オールブランなどの含まれる発酵性食物繊維について書きました。
便秘解消!今流行りのオールブランに含まれる発酵性食物繊維っていったい何なの?

発酵性食物繊維は、摂れば摂るほど体に良いことばかりです。

発酵性食物繊維を気軽に摂るにはどうしたら良いんだろう?

そんな人におすすめなのが、「寒天」です。

今日は、発酵性食物繊維を含む食物繊維が豊富に摂れる寒天の話です。
また、実際に、2週間、これでもか!というくらい寒天を食べてみましたので、
その結果も、最後にお伝えします。

日本人は食物繊維が足りてない

寒天の話をする前に、日本人の現状の話をします。

日本人は1日にどのくらいの食物繊維を摂れば良いのでしょうか。

推奨されている摂取基準量は、以下の通りです。

成人男性 20g/1日
成人女性 18g/1日

では、実際はどうでしょうか。

実際の平均 14.4g

足りないですね。

しかも、昔の日本人は、毎日30~35gくらいの食物繊維を摂っていたと言われています。
食物繊維は、摂れば摂るほど良いとされていて、健康のためには、1日35~45gを目指すべきだそうです。

MEMO
近年、生活習慣病やアレルギー性疾患が増加しているのは、食物繊維の不足が原因だと言われています。
大腸ガンで亡くなる人は、
1950年は5,000人/年間
2019年は50,000人/年間 と激増しています。

 

食物繊維不足には寒天がおすすめ

圧倒的に食物繊維が足りていない現代の日本人には、寒天がぴったりです。

寒天とは

寒天は、100%テングサなどの海藻でできています。
約80%が食物繊維です。

食物繊維含有量(100gあたり)
寒天 81.29g
キクラゲ 71.18g
ひじき 54.98g
わかめ 37.95g

玄米 4g
白米 1.5g

寒天が、いかに効率的に食物繊維を摂取できる食材であるかが分かると思います。

また、寒天は、低カロリーで低GIです。

食べて悪いことが全くない、というとても優れた食材です。

寒天の働き

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この記事では、寒天の食物繊維特有の効果について書きます。
食物繊維自体の効果については、こちら↓の記事をお読みください。
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寒天の主成分は、アガロースという水溶性食物繊維です。

基本的に、食物繊維は、人間の消化酵素で分解されませんが、アガロースのごく一部は胃酸で分解されて、アガロオリゴ糖というオリゴ糖を生成します。

アガロオリゴ糖には次のような作用があります。

抗炎症作用・抗酸化作用

アガロオリゴ糖は、細胞内でヘムオキシナーゼという酵素を作ります。

ヘムオキシナーゼは、寿命を終えた赤血球から分解されるヘム(鉄を含んだ血色素)から、一酸化炭素、ビリベルジン、鉄イオンを生成します。

ヘムオキシナーゼの働き
・一酸化炭素を生成し、炎症を抑える
・強力な抗酸化作用を有するビリベルジンを生成する
・酸化ストレスから細胞を防御する
・細胞組織を保護する

また、腸においても、ヘムオキシナーゼが働き、腸の炎症の抑制にも効果があることが分かっています。

 

発酵分解により短鎖脂肪酸を生成する

アガロオリゴ糖は発酵分解して、善玉菌のエサとなる過程で、短鎖脂肪酸を生成します。

短鎖脂肪酸の働き
・大腸の蠕動運動を促進する
・善玉菌を増やして、悪玉菌を抑制する
・発がん性物質の抑制
・粘膜細胞の増殖 など

短鎖脂肪酸の働きについては、こちら↓の記事をお読みください。
便秘解消!今流行りのオールブランに含まれる発酵性食物繊維っていったい何なの?

アガロオリゴ糖から生成される短鎖脂肪酸は、短鎖脂肪酸の中でも、負の働き※を持つコハク酸を減少させる働きがありますので、短鎖脂肪酸の効果がより高まります。

※〈コハク酸の負の働き〉
・腸管運動機能を低下する
・粘膜細胞の増殖を抑制する

 

実際に寒天を食べてみた

寒天が、食物繊維の摂取量を増やすのに効率的であることや、アガロオリゴ糖により効果が倍増していることがお分かりいただけましたでしょうか。

勉強したら、実際に自分の体で試してみたくなったので、やってみました。

寒天の摂取量

上述したように、成人女性の1日あたりの食物繊維の推奨摂取量は、18gですが、
健康のためには、35~45gを目指すべきです。

寒天以外の食品からも食物繊維を摂取することを考慮して、
寒天は、1日30g(食物繊維は24g相当)を食べることにしました。

ちょっと頑張れば、クリアできる量で、ちょうどよかったと思います。

寒天の種類

寒天には、
・細切り寒天
・棒寒天
・粉寒天
があり、形状が違うだけで、効果は同じです。

細切り寒天や棒寒天は、水やお湯で戻す必要があります。
粉寒天はそのまま水に溶けます。

最初は、いろんな種類の寒天を併用しようと思いましたが、
細切り寒天や棒寒天は、ボリュームの割に量が食べられず、味付けなど調理の工夫も大変だったのでやめました。

↓細切り寒天、山盛りで10gちょいです。サラダにすると結構なボリュームでしんどい量です。

一方、粉寒天は、そのまま水に溶けるので、いろんなものに少しずつ混ぜられるので、とても便利でした。

粉寒天の使い方
・ごはんに混ぜて炊く
・みそ汁に溶かす
・水に溶かして飲む
・スムージーに混ぜる など

スーパーに売っている粉寒天は粒子が粗くて、水に溶かして飲むと結構クセが強いですが、

こちら↓の粉寒天は、粒子が細かくて、比較的飲みやすいのでおすすめです。

2週間後の効果

1日30gの粉寒天を2週間食べ続けてみました。

私が感じた効果は以下です。

便の量、頻度、質の向上

まず、便の量は、平均1日1.5回→1日3回に増えました。
(8/15㈰は腸の1dayデトックスをしたので、便が多くなっています。)

追記
8月を終え、最終結果は、↓このようになりました。
便の回数が順調すぎて、びびります。
実験的に行いましたが、引き続き続けていこうと思います。
今は、家族のみそ汁やごはんにも内緒でどんどん混ぜています。
全然バレません。

MEMO
《体内の毒素が、体外へ排泄される手段》
便…75%
尿…20%
汗…3%
爪…1%
髪…1%
⇒体内に毒素を溜め込まないためには、便を多く出すことが重要です。

以前は、便秘ではないものの、外出などで朝バタバタすると、出ない日もありましたが、寒天を食べ始めてからは、朝起きてすぐに便意が来るようになりました。

しかも、1回の量が、太いバナナ1~2本分くらいになり、まさに快便になりました。

便の色は、茶色から薄い黄土色になり、善玉菌が増えたこともわかりました。

良い便とは?悪い便とは?

良い便とは、、、
・1日に1~3回
・朝中心にたっぷり
・色は黄色っぽい(善玉菌多い)
・適度な水分
・水に浮く
・バナナのように長く太い
・臭くない

悪い便とは、、、
・排便の数が少ない
・便の量が少ない
・色が黒い(悪玉菌多い)
・水っぽい/コロコロ/ネバネバ
・水に沈む

便は、体からの便りです。
しっかり観察しましょう

肌ツヤ、髪のコシが改善

1週間経過したあたりから、肌質、髪質が変わりました。

疲れにくくなった

水に溶かして常備していたので、食後に血糖値が上がることがなく、眠くなったり疲れることがなくなりました。

もともと、ほとんど不調が無い状態なので、あまり変化をお伝えできなくてすみません。
でも、1歳の娘にも、みそ汁に混ぜて寒天を食べさせるようになってから、娘の便の回数も増えました。

まとめ

大量に摂る必要はありません。
寒天は、ちょっとごはんに混ぜたり、みそ汁に混ぜたりするだけで、食物繊維を簡単に増やすことができる便利な食材です。

糖尿病の人も、便秘の人も、痩せたい人も、ガンが怖い人も、昼食後眠い人も、、、
赤ちゃんからお年寄りまで、
誰にでもおすすめしたい食材です。

よろしければお試しください。

参考文献

鶴見隆史さんの本です。
読むと、すぐに効果を体感したくなります。

論文:大野木 宏「新たな腸内標的を有する機能性食品素材 アガロオリゴ糖

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