誰でもできる健康法は、『睡眠』。睡眠がもたらす効果と、睡眠の質を上げる方法。

健康のために大切な3本柱は、
『食事』『運動』『睡眠』です。

我が家では、オーガニックにこだわったり、ヴィーガンやローフードを取り入れたり、砂糖や乳製品、小麦を控えるなど、いろいろなことをしていますが、『食事』にこだわると、お金も手間も、結構かかるので大変です。

そこで、最近私が重点を置いているのは、『睡眠』です。
『睡眠』について学校で教わることはないですが、1日の1/3を費やしている睡眠を侮ってはいけません。

人間も動物です。
人間の体には、本来、自己修復能力が備わっています。
悪いものがくれば出そうとするし、壊れてしまえば治そうとします。
その能力を最大限引き出すのが『睡眠』です。

今日は、睡眠の効果と睡眠の質を上げる方法についての話です。

どのくらいの人が眠れてないのか

日本人の5人に1人が、睡眠に問題を抱えているそうです。
睡眠に問題を抱えているとは、不眠症だけでなく、
夜寝つきが悪かったり、夜中に目が覚めてしまう、二度寝してしまう、日中眠たい、なども、睡眠に問題があると言えます。

良い睡眠はどんな良いことがあるのか。

では、早速、眠っている間にどんな良いことが起きるのかを見ていきます。

脳の疲労や老廃物を取り除く

脳が休むことができるのは、寝ているときだけです。
良質な睡眠をとることで、脳をしっかり休ませてあげます。

さらに、脳内の老廃物の排出も、9割が睡眠中に行われます。
脳内の老廃物が、認知症の原因物質だと言われており、睡眠の質が悪いと、脳内に老廃物が少しずつ溜まり続け、25年くらいで、認知症が発症するそうです。
つまり、認知症が発症してから、対応しようと思っても、既に手遅れで、若いうちから、しっかり寝て、脳内の老廃物を出すことが大切です。

細胞の修復や新陳代謝を促進する

質の良い睡眠というのは、全身の毛細血管まで、しっかりと血流が行きわたります。

毛細血管は、血液に乗せて、体中の細胞に酸素と栄養を運び、老廃物を回収する役割を持っています。
この役割が行われることで、細胞1つ1つが、修復されたり、再生されたりします。
皮膚も臓器も細胞で作られているので、細胞が元気になると、体中が元気に、正常になっていきます。

私が、しっかり寝るようになってから、肌ツヤが良くなったのは、細胞の新陳代謝がスムーズに行われるようになったからだと思います。

ちなみに
正常な肌のターンオーバーは、28日周期だと言われていますが、現在は、生活習慣の乱れにより、ターンオーバーは『2×年齢』にまで遅れていると言われています。正常なターンオーバーを取り戻すことが、美しい肌を取り戻すカギになります。

血管を修復してくれる

先ほど、毛細血管の細胞の新陳代謝に大きく貢献している、という話をしましたが、毛細血管が元気でなければ、毛細血管の機能を正常に行うことはできません。

MEMO
毛細血管は、使われないと消えることもあり、
40代くらいから劣化と減少が進み、60代では、全体の7割ほどになると言われています。

毛細血管を劣化させないために、大切なのが、睡眠時に分泌される「成長ホルモン」と「メラトニン」です。

これらは、毛細血管を修復し、血管の弾力をアップして、より良い血流をもたらします。

 

また、良質な睡眠、適度な運動により、血流が良くなると、NO(一酸化窒素)という物質が、血管の内側から分泌されます。

NOの働き
・血管の筋肉をやわらかくして拡張させて、血流をスムーズにしてくれる
・血管のダメージを修復し、血栓などの発生を抑える

↓NO(一酸化窒素)の役割が分かりやすい動画です。

血管年齢っていったい何なの?

最近よく聞くようになった血管年齢とは、血管の弾力性のことです。血管や柔らかくてゴムのように伸縮性があると、血管年齢は低く、体中にたっぷりと血流が巡り、細胞を再生し、臓器を元気にします。逆に、弾力がなく、硬くて破れやすいと、血流が滞ったり、詰まったり、切れたりして、老化が進んだり、病気が起こりやすくなります。
血管年齢は、実年齢よりも、如実に体の年齢を表します。例えば、年老いても元気で肌つやが良い人は、血管年齢が低いことが多いです。細胞レベルで若々しいので、肌、髪、筋肉、臓器、体臭、歯、心…どこをとっても健康そのもので、生き生きしています。

免疫力アップ

熟睡度が高い人は、免疫力を上げるホルモンや細胞、ウイルスを攻撃する抗体が多く分泌されることが分かっています。

また、良質な睡眠をとり、毛細血管をケアし、血流が良くなると、温かい血液が全身をめぐるようになり、体温が上がります。

MEMO
37℃…免疫力が最も高い
35.5℃…代謝機能が低下、自律神経失調、アレルギー症状
35℃…がん細胞が活発に増殖する

体温が1℃下がると、基礎代謝は15~25%下がり、免疫力は、35%も下がります。

注意
睡眠中は、臓器も休息するために、約1~1.5℃体温が下がるようになっています。ガン細胞を活性化させないためにも、下がった時の体温が35℃にならないように、平熱は37℃を目指した方が良いです。

肥満を防ぐ

深い睡眠は、成長ホルモンが盛んに分泌され、代謝を促進します。

眠るだけで痩せるなんて!と思うかもしれませんが、これは一度試してみる価値ありです。

体の酸化を防ぐ

糖化と並んで、細胞を老化させる減少が、酸化です。
酸素が栄養素と結びついて、エネルギーを作るときに、活性酸素が発生します。
活性酸素は、細胞を守ってくれる役割もありますが、過剰に発生すると、細胞にダメージを与えて、老化が進みます。

熟睡している時に発生する、「メラトニン」という物質は、活性酸素を減らす役割があり、その抗酸化力は、ビタミンCやEを上回ります。

睡眠は、食べ物やサプリメントを上回るんだ…

記憶の定着

試験勉強などをしているときに、「勉強した後は、きちんと寝た方が良い」と聞いたことはありませんか?

記憶は睡眠をとることで整理されて、定着することが分かっています。
嫌な記憶や、不快な記憶は整理されて、忘れるようにできています。

質の良い眠りとは?

では、睡眠の効果を最大限にする質の良い眠りとは、どういう状態でしょうか。

もちろん、最初に述べたような、
夜寝つきが悪かったり、夜中に目が覚めてしまう、二度寝してしまう、日中眠たいといった睡眠に関する問題が無いのは大前提ですが、

一番大切なのは、最初の90分間の眠りの深さです。

眠りには、レム睡眠とノンレム睡眠があり、波があることはご存じだと思います。睡眠は、深い眠りと浅い眠りが交互にやってきて、徐々にその波の振り幅が小さくなって、目覚めます。

最初の一番深い眠りよりも深い眠りは、後ではやってきません。

その一番深い眠りの時が、成長ホルモンが活発に分泌され、細胞の修復を始めとする、睡眠の効果が一番得られます。

つまり、入眠直後の眠りの深さで、睡眠の質が決まります。
逆に言えば、最初の眠りさえしっかり確保していれば、睡眠時間が多少短くなった日でも、体はしっかりリセットできます。


人が眠くなる仕組み

ここまでで、質の良い睡眠がもたらす効果を上げましたが、ここで、人が眠くなる仕組みを説明します。

お昼寝前の赤ちゃんの手足が温かくなることを知っている方も多いと思います。

人は、体の深部の体温を、血流に乗せて、体の末端まで移動させ、手足から放熱して体の深部の体温を下げると眠くなるようになっています。

この時、体の深部の体温の下がり幅が大きいほど、質の良い深い眠りに入ることができます

重要
つまり、質の良い眠りを得るには、一回上げて下げる!
①深部の温度が高くなれば良い
②手足からの放熱をスムーズにすると良い
ことが分かります。

睡眠の質を上げる方法

では、実際に、ここからは、質の良い睡眠を手に入れる方法について紹介します。

早起き早寝

夜、寝つきが悪い、という人で、起きるのが遅い人は、まずは、早く起きましょう。遅くまで寝ていて、しっかり寝よう、というのは不可能です。

7時までに起きるのが良いです。

就寝の90分前に入浴する

先ほど、人が眠くなるために、深部を温めることが大切だと書きました。
深部を温めるためには、入浴が最も効果的です。

だいたい、39~40℃のお湯に15分ほど入るのが理想です。

ゆっくり湯船に浸かることで、体の深部が温まり、毛細血管も拡張し、血流が良くなります。

就寝の90分前に入浴を済ませる理由は、体の深部の体温が下がるのに、1~2時間程度は時間がかかるからです。

寝る前にスマホをいじらない

これはめちゃくちゃ大事です。私は、スマホを寝室にもっていかなくなってから、睡眠の質が格段に良くなりました。

スマホの画面の明かりが、メラトニンの分泌を阻害して、眠りにくくなったり、眠りが浅くなったりします。

スマホを目覚ましにしている方は、これ↓がおすすめです。
バイブレーションだけの設定ができるので、家族を起こさないで早起きができます。結構強めの振動なので、枕下に忍ばせておけば、朝が苦手な人も十分目覚めると思います。

靴下は履かない

質の良い睡眠を得るには、手足から放熱して、体温を下げる必要があるので、靴下は履かない方が良いです。

夕食は、就寝2時間前までに食べ終わる

体が消化していては、せっかく眠っていても、体は休むことができません。
就寝までに消化が終わった状態にしておいた方が良いです。

2時間前までに、食事が終わらない場合は、消化に良いものを選ぶようにしましょう。

もちろん、夜のアルコールやコーヒーはなるべく控えたほうが良いです。

休日と平日は同じ時間に起きる

人の体に、休日はありません。寝だめは不可能です。

体への負荷を考えるなら、毎日同じ時間に寝て、同じ時間に起きるのが理想です。

私も、深夜まで作業をしていた生活から、早寝早起きに変えるとき、体がちょっと変になりました。
サイクルを一定にすることがとても大切です。
今は、サイクルが安定したので、毎朝とても元気です。

香りで眠りを促す

人間は、自律神経のバランスで、目が覚めたり眠くなったりします。
交感神経が優位だと、頭が冴え、活発に動けます。逆に、副交感神経が優位だと、リラックスして、眠気を誘います。

この自律神経のバランスは、自らコントロールすることもできます。
眠い時は副交感神経が優位、ではなく、副交感神経を優位にして眠くなろう、という具合です。

そこで、自律神経のコントロールに役に立つのが香りです。

香りは、五感の中で唯一、思考を通さずに、直接脳に働きかけるので、無意識のうちに作用します。

ラベンダーやカモミールといった香りは、副交感神経を優位にする作用があるので、寝室に香らせておくと、寝る前にその匂いを嗅ぐだけで、副交感神経が優位になり、眠気を誘う、という効果があります。

ちなみに
質の良い眠りを続けていると、ベッドに横になるだけで、副交感神経が優位になり、眠くなるようになるそうです。
まるでのび太ですね。

私は、こちら↓のアロマストーンディフューザーを寝室に置いています。
2滴ほどアロマを垂らすと、部屋全体がほんのり香ります。

どのくらい寝れば良いの?

個人差がありますが、だいたい人の眠りのサイクルは、90分ごとに深浅がやってきます。

できれば、浅いときに、起きるようにした方が、目覚めが良いので、
最初は、90分×5の7.5時間から始めると良いそうです。

そこから、自分が一番目覚めの良い時間を調整していくと良いです。

ちなみに
睡眠時間7~8時間の人が、一番肥満率が低いそうです。
それより、長くても、短くても肥満になる傾向があります。

私の場合は、子どもの時間に合わせて、夜7時くらいにお風呂に入ります。
その90分後に寝るのが一番体に良いと知ったので、今は、子どもと一緒に、8時に寝室に行き、9時までには寝るようにしています。
その代わり、朝は約7.5時間後の朝4時に起きます。

非常に、寝つきが良く、目覚めも良いです。
まさに、毎日、爆睡、といった感じです。

MEMO
寝る時間はあまり関係ないようです。
(さすがに日付が変わるまでには寝た方が良い感じがしますが。)
大切なのは、一定のリズムで就寝して起床すること

まとめ

私が睡眠を大切にするようになって、半月が過ぎました。

深夜まで作業していた生活から、夜、子供と一緒に9時までに寝る生活に変えました。
ライフサイクルが変わったので、最初は、慣れないペースで、深夜に目が冴えたりしましたが、3日くらいで順応し、今は、毎日元気になりました。

夜は、すぐに入眠できて、夜中に目を覚ますこともなく、爆睡です。
朝4時でも、スッと起きられるようになり、4時から6時までとても集中して作業ができます。

疲れもきっちりリセットされるようになり、肌つやも良くなりました。

イライラすることも少し減った気がします。

でも、本当に効果が出るのは、20年後くらいかなと思います。

信じてもらえなくてもいい、バカにされても、一蹴されてもいい。
地道に、健康という資産を蓄えるのみです。

時代は必ず変わります。非常識は、常識になる。

ユーチューバーだって、クラウドファンディングだって、リモートワークだって、当たり前になった。

効率的で真に生産性のあるものは、いつか認めれる。商品の流通方法も変わる。非常識は常識になる。

いつかきっと。

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参考文献

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